マダムNの神秘主義的エッセー

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114 モンタニエ博士の「水は情報を記憶する」という研究内容から連想したブラヴァツキー夫人の言葉

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Susanne StöckliによるPixabayからの画像

モンタニエ博士の「水は情報を記憶する」という研究内容から連想したブラヴァツキー夫人の言葉を紹介したいと思うが、これはあくまで、わたしの個人的な連想にすぎないことをお断りしておかなければならない。

神智学に関するわたしの考えには間違っていることも多く混じっているはずだから、書籍や神智学協会の動画を参考になさってくだされば幸いに思う。

神智学協会ニッポン・ロッジのチャンネルがYouTubeで開設されており、現時点で15本の動画が公開されている。

www.youtube.com

わたしが行う引用については、故田中会長に引用の許可を伺い、黙認して貰っていたという経緯がある。そう、黙認にすぎないものなのだ。

田中恵美子先生とジェフ・クラークさんの翻訳はすばらしく、ここで日本語の神智学用語が確立されたといってもいいだろう。

その貴重な邦訳書から引用させていただくことは畏れ多いことだが、現代科学とリンク……といわないまでも連想させられる内容については、わたしのような未熟な者でも発信しないことには、知られないままで終わってしまうのでは……という懸念を覚える。

一方では、ブラヴァツキー夫人が述べてもいない荒唐無稽な思想が夫人と関係があるかのようにあまりにも堂々と横行しており、この傾向にささやかにでも対抗するには、夫人の香気ある、なまの論文を読んでいただくのが一番ではないだろうか。

わたしの考えが間違っていたとしても、たとえ引用という形であれ夫人の論文の断片が存在すれば、それを読んでいただき、読まれたかたが邦訳書や原書を追究なさることによって正しく判断していただくことが可能となる。

本当は、大学のような研究機関において高度な研究がなされるべきだとわたしは考えている。ブラヴァツキー夫人の文章は一般人には難解で、夫人の論文内容をまともに研究するには、強靱な知性と美しい心、そして膨大な資料のための潤沢な資金が必要だろうから。

尤も、強靱な知性はともかく、美しい心及び神智学に取り組むに当たっての心構えを大学で獲得できるかどうかは疑問で、それゆえに神智学協会が創設されたのだろうが……。

その間に合わせのような、おかしなことを、わたしのような無知な人間がするべきではないことは重々承知の上なのだが、どなたもあまりしてくださるふうではないので、わたしがあくまで個人的なこととして書くしかないという事情をわかっていただきたいと思う。

サイト「Blavatsky Study Center(ブラヴァツキー研究センター)」はブラヴァツキー夫人に関する情報の宝庫だ。

blavatskyarchives.com

次に示す動画では、ここの資料へリンクさせていただいている。

「原子の無限の分割性」とブラヴァツキー夫人は言う
2020/10/23
https://youtu.be/c54EEOWPngo

youtu.be

ここからが本題だが、新型コロナワクチンに警鐘を鳴らし続けたフランスのウイルス学者リュック・アントワーヌ・モンタニエ博士(Luc Antoine Montagnier,1932年8月18日 - 2022年2月8日)が急逝された。

モンタニエ博士に関する次の文章は、リンク先の記事のDeepL訳である。

L'éminent professeur Luc Montagnier s'est éteint le 8 février 2022
https://www.francesoir.fr/societe-sante/leminent-professeur-luc-montagnier-sest-eteint-le-8-fevrier-2022

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著名なリュック・モンタニエ教授が2022年2月8日に逝去されました。
 2022年02月09日 16:12掲載

リュック・モンタニエ教授は、89歳(1932年8月18日 - 2022年2月8日)で、ヌイイ=シュル=セーヌのアメリカン病院にて死去しました。彼の最も忠実な協力者の一人であったジェラール・ギヨーム博士によると、彼は子供たちに囲まれて安らかに息を引き取ったとのことである。

彼は生物学者であり、ウイルス学者であり、また、何よりも科学のために生きた、驚くべき知性の持ち主であった。エイズウイルスの発見で2008年にノーベル医学賞を受賞したほか、生涯を通じて世界有数の科学機関と連携して研究を進めた。CNRS名誉研究員、パスツール研究所教授、ニューヨーク市立大学クイーンズカレッジ分子細胞生物学センター長、上海交通大学研究所長。長年にわたり、研究を通じて科学アカデミーや米国医学アカデミーに関与してきた。このため、彼は数え切れないほどの賞や栄誉を受けている。

リュック・モンタニエは、高齢であるにもかかわらず、また人生の秋に、特に科学界の一部から受けたあらゆる批判にもかかわらず、常に自由な科学のために戦ってきたのです。フランスソワールでは、幸運にも何度か彼を迎えることができたので、彼にふさわしい栄誉を与えたいと思う。

……(「続きを読む」以下略)…… 


著者  フランスソワール

ところで、わたしは以前から、インディープさんの記事をよく閲覧させていただいていた。興味の方向性が似ているなあと思って閲覧させていただいていると、時々、シュタイナーの著作からの引用に出合う。ああそうか、やはり方向性が似ているんだと思った。

新型コロナが流行するようになって、インディープさんの記事を閲覧する医学の専門家が増えたようだ。そのかたがたのツイートに引用があるのである。原文に当たって、きちんと紹介されているので、専門性が高いインディープさんのサイト。

indeep.jp

ウイルス学者として知られるモンタニエ博士が光学生物物理学というジャンルにも偉大な足跡を残されたことを、インディープさんの記事で知った。

「生体の光」「水の記憶」「DNA」で人間の多くの病気を治癒する技術をほぼ完成していた矢先のモンタニエ博士の死。その「光学生物物理学」の歴史
投稿日:2022年2月19日
https://indeep.jp/dr-montagnier-s-revolutions-in-optical-biophysics/

インディープさんの記事によると、モンタニエ博士は、実験によって次のようなことを立証した。

  • DNA の情報は、電磁波として水に転写される
  • 水はその DNA の情報を(DNAが消えた状態でも)記憶する
  • そして、その水に転写された DNA の情報は(そこに何もないのに)元の DNA と同じ電磁波信号を発し、(そこには何もなかったのに)DNAが検出された

その後、同様の研究をされているかたの論文の抄録を読んだ。そこにはこのようなことが書かれていた。

水の情報記憶について
Memory of Water
根本 泰行
https://ci.nii.ac.jp/naid/130005253316

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 ……(前略)……従来科学においては、「水の情報記憶」について、なかなか認められず、結果として「『水からの伝言』は非科学的である」との批判を受けてきた。ところが過去10年ほどの間に、世界のトップレベルの科学者たちから、「水は情報を記憶する」ということを示唆する証拠が提示されてきている。 

ワシントン大学のジェラルド・ポラック博士は、水には固体・液体・気体の他に、「第四の水の相」とでも呼ぶべき特殊な「相」があることを発見した。そして博士は「『第四の水の相』を考慮すると、『水からの伝言』で示されている現象を初めて科学的に説明できる可能性がある」という趣旨の発言をしている。その理由として、博士は以下の2つ―すなわち「水が凍る時、水は必ず『第四の水の相』を通過する」ということと、「『第四の水の相』は、水分子がランダムに動いている従来の液体の水のイメージと異なり、極めて秩序正しい形になっているので、実際に情報を記憶する能力を持っている可能性がある」ということ―を挙げている。……(後略)……

こうした分野の研究全体については、わたしにはちんぷんかんぷんだ。

息子が大学、修士、博士課程を通して――社会人ドクターとして頑張ったが、卒論の仕上げにかける時間がとれず中退した――師事していた教授は水の研究で世界的に有名なかただが、こうした研究とは全く異なる方面の研究なのだろうか?

いずれにせよ、わたしには難解なのだが、前掲二つの記述から『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』の「議事録」におけるブラヴァツキー夫人の言葉を連想せずにはいられなかった。

その箇所を、田中恵美子、ジェフ・クラーク訳による1989年の邦訳版から引用する。1831年に生まれたブラヴァツキー夫人は1891年――和暦では明治24年――に亡くなった。従って、現代の科学用語を駆使するわけにはいかなかったことを念頭に置いて読んでいただきたい。

氷は素晴らしい魔法使いであり、エーテルと同じように、その性質がほとんど知られていません。それはアストラル光とオカルト的な関係があり、ある状態の下で目に見えないアストラル領域からあるイメージを反射することもあります。ちょうど光と感光板は望遠鏡でさえも見えない星を反射することができるのと同じようなことです。……(略)……とにかく氷は光の或る状況の下でその表面に印象づけられたもののイメージを保存する特性が確かにあり、溶けるまでそのイメージを目に見えぬままで守ります。高質の鋼も同じ特性をもっていますが、氷ほどオカルト的な性質ではありません。氷を表面から見たら、これらのイメージは見えないでしょう。しかし、熱で氷を分解させて、そこに印象づけられていた力やものを扱うようになると、氷は印象づけられていたイメージを投げ出し、その形が現れるのを観察できます。それは別の環に至る一つの環にしかすぎません。もちろんこれはすべて近代科学ではありませんが、それでも事実であり、真実です。*1  

 

マダムNの覚書、2022年2月20日 (日) 19:40 

*1:H・P・ブラヴァツキー著、田中恵美子&ジェフ・クラーク訳『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』神智学協会ニッポン・ロッジ、1989、「議事録」p.729