マダムNの神秘主義的エッセー

神秘主義的なエッセーをセレクトしました。

初出:b覚書,2007

16 フランス文学界の最高のオカルティスト、とブラヴァツキーにいわせたバルザック

出典:Pixabay 娘がオノレ・ド・バルザック(私市保彦・木下祥枝訳)『動物寓話集 他』(水声社、2007)を購入した。これで、「バルザック幻想・怪奇小説選集」の全5巻、娘は揃えたことになる。娘にはバルザックはどちらかというとフレグランス――情操の香水――…

15 最愛の子にブッダと呼ばれたガブリエラ・ミストラル――その豊潤な詩また 神智学との関わりについて

出典:Pixabay 抽象的な事柄を血肉化し、生きた事例として見せてくれる教科書として、世界の名作といわれるような文学作品に勝るものはない。 ただ巷で人間を眺めているだけでは、その人生まではなかなか見えてこないものだ。それを知るには、先人たちが心の…

14 重厚な通奏低音が聴こえてくる、ブッツァーティ『タタール人の砂漠』

出典:Pixabay 『タタール人の砂漠』は20世紀イタリア文学を代表する作家の一人ディーノ・ブッツァーティ・トラヴェルソ(Dino Buzzati-Traverso,1906 - 1972)を一躍有名にした作品である。 タタール人の砂漠ブッツァーティ (著), 脇 功 (翻訳) 出版社: 岩…

13 十五夜に寄せて

出典:Pixaba 毎日まだまだ暑くて、気分は夏なので、うっかりしてしまうところだった。今宵は十五夜である。 しっかり月を見なければ……空は白っぽい。果たして綺麗に見えるだろうか。 陰暦8月15日、中秋の月――1年中でこの夜の月が一番美しいとされ、俳句では…

12 恩師の命日に

出典:Pixabay 窓を開けていると、気持ちのよい風が室内に入ってくる。 4月9日は、亡き神智学の先生のお誕生日で、11日の今日は命日である。先生のお棺はマーガレットでいっぱいだった。 今日は大好きだった先生のことばかり考えている。もっとも、そうでな…

11 心臓の発作のあとで想像した、この世からの旅立ち

出典:Pixabay 雛祭りの日の早朝5時半頃、久しぶりにやや強めの狭心症の発作が起きた。 やはり、以前よりニトロ舌下錠の効き目が悪い気がした。 以前は、薬の効果が奔流のようにほとばしり、痛みという岩をあっという間に押し流してくれ、影も形もないまでに…